水の意匠が主題である庭園においては、橋は、自らが庭園景観を構成する意匠の一つとして庭園と調和し、一方では、庭園を回遊する際の実用的な園路の一部として機能してきました。
浄土式庭園において橋は、『この世』と『あの世』を隔てる『三途の川』を渡るための、露地における『中門』的な役割をもっていました。
枯山水庭園においてよく用いられる石橋は、実用的な園路というよりは水景表現の一つの手段となっていました。
土橋とは、橋桁の上に丸太を横に詰め並べ、その上に杉皮や粗朶などを敷き、さらにその上に小砂利混じりの土をのせて固めたもので、木製の桁橋の変形とでもいうべき橋です。
板石、橋台、継ぎ台石、橋脚石、橋挾石などによって構成されます。
石橋は自然石石橋と加工石を使った切石橋とに分けられます。
石材の種類としては、花崗岩や安山岩、緑泥片岩が用いられることが多い。
枯山水においては、水景を表現するためのひとつの重要な手段でもあります。